E. R. クルツィウス『ヨーロッパ文学とラテン中世』、みすず書房、1971年。

西欧の文学に関心のある方にとっては、今更説明の要もない名著です。裏表紙にある説明書きを引用すれば、「これは、ヨーロッパ文学について今世紀（20世紀）に書かれたおそらく最も重要な書物」ということですが、決して大袈裟な文言ではありません。最初から最後まで読み通した人の数は少ないかもしれませんが、およそヨーロッパ文学だけではなく文化一般に専門的な関心を持つ人で、この書物を紐解いたことのない人を探すのは難しいのではないでしょうか。それほどよく知られた古典的名著です。原著は元々1948年に出版。本書は、1971年に出版された邦訳でその初版本です。

翻訳は、南大路振一、岸本通夫、中村善也の各氏。

2022年に「新装版」が出されていますが、目次などで確認する限り、「再販への序」が足された以外は同じ内容となっています。

ずっと大切に保管されていたもので、カバーはグラシン紙に包まれていましたので、ほとんど無傷のままです（写真はそのグラシン紙を取った状態で写したものです）。唯一見返しにヤケがありますが、それ以外は、奇跡的に新品同様のままです。出版社の新刊案内や読者カード、売り上げカードも挿入されたままです。写真でその状態の良さをご確認ください。この状態での初版本の入手は、まずありえないことと思います。参考までにAmazonへのリンクを貼っておきます。

https://www.amazon.co.jp/ヨーロッパ文学とラテン中世【新装版】-・R・クルツィウス/dp/4622091003

内容については、さらに以下の紀伊国屋のサイトの方が詳しいかもしれません。そちらにもリンクを貼っておきます。

https://www.msz.co.jp/book/detail/09100/